自動運転ソフトウェア:Autoware

AutowareはLinuxとROSをベースとした自動運転システム用オープンソースソフトウェアです。名古屋大学、長崎大学、産総研による共同成果の一部として、自動運転の研究開発用途に無償で公開します。レーザレーダ、カメラ、GNSSなどの環境センサを利用して、自車位置や周囲物体を認識しながら、カーナビから与えられたルート上を自律走行できます。

>> プロジェクトサイト(2015年8月25日公開)

自動運転ソフトウェアのオープンソース公開
2015年8月25日名古屋大学プレスリリース文面
名古屋大学プレスリリース20150825.pdf
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基本機能

  • 3次元自己位置推定
  • 3次元地図生成
  • ナビアプリ
  • 経路生成
  • 経路追従(0~60km/h)
  • 交差点右左折/一旦停止
  • 自動停止
  • 自動駐車
  • 車両認識
  • 歩行者認識
  • レーン認識
  • 標識認識
  • 路上サイン認識
  • 信号認識
  • 移動体追跡
  • レーンチェンジ

構成・特徴

  • ZMP社のロボカー製品を車両として利用可能
  • アイサンテクノロジー社の高精度3次元地図を利用可能
  • 測位衛星技術社、Javad社のGNSS測位機を利用可能
  • 北陽電機社、Velodyne社の3次元スキャナを利用可能
  • インクリメントP社のAndroid端末用ナビアプリを利用可能
  • インテル社のチップほか,Linuxが稼働する環境で利用可能
  • NVIDIA社のGPGPU技術(GeForce, Tegra)を利用可能
  • イーソル社の車載向け組込みシステムに対応
  • インターネット上のデータベース接続などもサポート

デモ走行(一部公開)

3次元地図生成

アイサンテクノロジー社と共同で自動運転向け3次元高精度地図の開発を行っています。

SLAM技術を用いることでリアルタイムに3次元地図を生成することも可能です。

自己位置推定

3次元点群地図と3次元LIDARデータを入力として、Normal Distributions Transform (NDT) アルゴリズムをベースとしたスキャンマッチングを行うことで、自車位置を10cm程度の誤差で推定できます。

データ量の多いポイントクラウドを必要な部分だけアップデートしていく機能もあります。

信号機検出

自己位置推定の結果と高精度3次元地図から信号機の位置を正確に算出し、その3次元位置をセンサフュージョンによってカメラ画像上に射影します。そこから画像処理によって色判別することで信号機検出を実現しています。

物体検出

カメラ画像を入力として、Deformable Part Models (DPM) アルゴリズムによる画像認識を行うことで、車や歩行者を検出できます。カルマンフィルタを利用したトラッキングも可能で、検出精度を高めています。また、3次元LIDARデータをFusionすることで検出した物体の距離も取得できます。

経路生成・追従

目的地までのルートはカーナビから与えられ、そのルート上で使用する車線の決定を自動運転システムが行います。車線内では運動学的に導かれた軌跡を生成し、もっとも安全な経路を選択して走行します。

生成した経路上に1m間隔の目印(ウェイポイント)を設定し、それを追っていくことで経路追従を行います。カーブでは近くのウェイポイントを参照し、直線では遠くのウェイポイントを参照することで、自律制御を安定化しています。

システム統合

3次元地図上での自己位置推定、物体検出、経路生成、経路追従を統合し、可視化できます。

ユーザインタフェース

Autowareのデベロッパ用Runtime Managerを利用することで、位置推定や物体検出、経路追従などの処理を簡単に操作できます。

Autowareのユーザ用タブレットUIを利用することで、ナビや経路生成、自動運転モードへの移行などの処理を簡単に操作できます。アメリカのTVドラマであるナイトライダーを参考したデザインにしてあります。

自動運転システムが使っている3次元地図情報を可視化し、車載ディスプレイやOculusデバイスに投影することもできます。

謝辞

Autowareは以下のプロジェクト成果を集約したソフトウェアです。

  • JST CREST「行動モデルに基づく過信の抑止」
  • JST COI「多様化個別化社会イノベーションデザイン拠点」
  • 新あいち創造研究開発補助金「高精度地図と環境推定を用いた自動運転システムの公道実証実験」